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事例紹介

(事例1)中2のSくんの例

「授業に集中できず、引きこもり寸前だった子が2年後には留学成功」

当初、Sくんには、落ち着きがない、忘れやすい、集中できない、過集中、字が汚い、コミュニケーションが苦手、といった特徴がありました。そのことから、成績が悪い、いじめられる、といったことに悩まされるようになり、当校に問い合わせをいただいたときには、不登校、引きこもり寸前だったそうです。

発達障害としての分類は、ASD/自閉症スペクトラム障害(特にアスペルガー症候群)、LD/学習障害(特に書字障害)、ADHD/注意欠如・多動症(特に集中力のコントロール)になります。

まずトライアルコースで授業と寮生活(※2024年現在新規入寮は停止しております)を実際に体験してもらった結果、当校を気に入ってもらえたため、正式に寮生として入校となりました。

入寮してすぐのころは、スマートフォン大好き、朝起きられない、野菜食べない、好き嫌い激しい、ものをよくなくす、よく忘れる、など、「寮生活大丈夫!?」といった印象でした。しかし当校で生活するうちに、好き嫌いが減っていろいろなものが食べられるようになり、時間通りに起きることもできるようになり、スマートフォンについてのルールも守れるようになりました。また仲良しの友達もできました。

授業中は、集中できない状態と集中しすぎの状態が交互に来る感じで、始めは大変でした。しかし、やがて当校の授業スタイルで自分を再発見し、自信を取り戻すにつれ、興味に関係なく集中できるようになり、ノートも取れるようになりました。

入校から2年ほどたったところで、本人の希望と自信を確認の上、サポートプログラムの充実したニュージーランドの提携校へ推薦をしました。ほどなくして入学が決まり、Sくんはギフテッドを卒業しました。
留学先では友達をつくり、ホストファミリーとも仲良く、充実した毎日を過ごしているようです。

国内の公的な特別支援はそのほとんどが身体障害・知的障害へ向けられたもので、発達障害などによって「ふつうに」学びにくい子たちは、民間のフリースクールや自己研鑽によって知識・技術を身につけた一部の教員に頼らざるを得ないのが現状です。 一方で、イギリス、アメリカ、ニュージーランドなどには、こういった子たちについての専門的な知識を持つスクールカウンセラーや特別支援教育の専門スタッフが配置されている学校がいくつもあり、中には、苦手をなくすことよりも得意なことを伸ばすことに積極的な学校もあります。